2023.05.11
続 メトロノームの正しい使い方
暑くもなく 寒くもなく
緑の美しい5月 愛すべき5月よ
しばし留まれ
じめじめした梅雨がやってくるその時まで
ごきげんよう
阿部です
メトロノームの正しい使い方
使い方と言いますか注意みたいなものです
「ゼンマイを巻きましょう」みたいなことは書かないです
■水平なところで使いましょう
何でもない事なんですが これが一番重要
少しでも傾いていると メトロノームの左右の刻みがずれます
僕はメトロノームに水平器を付けるべきだと思います
■振り子のメモリはてっぺんで合わせる
♩=60 と書いてあったら
一分間に四分音符60回ですから 時計の秒針と同じ速度です
メトロノームの重りを「60」とかいてあるところに合わせます
このとき重りのてっぺんを数字に合わせてますよね
何を当たり前のことを と思うでしょうが
もしかしたらこれを分かってなかったのが
ベートーヴェンなんじゃないかと言われています
諸説あります
例えば上の写真
テンポは「104」ですが
ベートーヴェンは「138」と解釈していたんじゃないか という訳です
何度も言いますが 諸説あります
■使った後のゼンマイ 戻すか否か問題
小型のメトロノームでは「戻すことを推奨します」と書かれたものもありますが
私は通常の物は よほど数週間もそのままとかでない限り
巻いたままでも支障ないと考えます
たまに振り子を最速で巻き戻しておくのが習慣になっている人を見ますが
あっちの方が金属や潤滑油の消費が激しくて狂いの原因になるんではないかとさえ思います
メトロノームってカチカチ音が鳴りますよね
あれは ゼンマイの力で回ろうとする歯車を振り子がせき止めているときの音なんですよ
極論を言えば メトロノームを使う事が一番寿命を消費しているんだと思います
メトロノームの故障の原因がもしゼンマイにあるとしたら
それはもうゼンマイが元に戻る力を無くして 一切動かなくなる時です
左右でタイミングがずれるとか 途中で止まるという不具合のほとんどは
振り子と歯車の接触部分の問題です
ゼンマイを戻すか否かよりも
落としたり 振り子が止まった時に無理に戻そうとしたり
(振り子と歯車が噛みあう部分が破損したり 振り子の棒が曲がります)
機械部分にダメージを与えることが一番の故障原因
ということを是非知っておいてくださいね
では今日はこの辺で
ごきげんよう